レーザーカッターで加工できる素材一覧|木材・アクリル・金属・革ごとの特徴と注意点

レーザーカッターで加工できる素材一覧|木材・アクリル・金属・革ごとの特徴と注意点

お役立ちガイド
2026年7月13日

レーザーカッターで加工できる素材は、木材・アクリル・金属・革・布・石材など多岐にわたります。ただし素材ごとにレーザーの種類や出力条件が異なるため、初心者が正しく理解しておくことが重要です。本記事ではレーザーカッターの素材選びに必要な基礎知識を一覧形式で整理し、各素材の加工特性・適したレーザーの種類・注意点を解説します。

レーザーカッターの素材選びで押さえるべき基本

レーザーの種類と素材の相性

レーザーカッターには主に3つのレーザー方式があり、加工できる素材が異なります。

  • CO2レーザー: 木材・アクリル・革・布・紙などの非金属素材に適しています。波長10.6μmの赤外線で有機物を効率よく加工できます
  • ダイオードレーザー: 木材・革・アクリルなどの彫刻・薄材カットに対応しています。小型で家庭用モデルに多く採用されています
  • ファイバーレーザー(赤外線レーザー): 金属・プラスチックへのマーキングや彫刻に対応しています。ステンレスやチタンなど高硬度素材も加工可能です

「カット」と「彫刻」の違い

レーザー加工には「カット(切断)」と「彫刻(エングレービング)」の2種類があります。

  • カット: 素材を完全に切り抜く加工。出力と速度のバランスが重要
  • 彫刻: 素材の表面を削って文字や図柄を刻む加工。細かいデザインの再現に適している

素材によって「カットのみ可能」「彫刻のみ可能」「両方可能」と対応範囲が異なるため、事前の確認が欠かせません。

レーザーカッター 木材加工の特徴と注意点

対応する木材の種類

レーザーカッター 木材加工では、以下の素材がよく使われます。

  • バスウッド(シナ合板): 柔らかく均一な組織でカット・彫刻ともに安定した仕上がり
  • MDF(中密度繊維板): 繊維方向がないため均一な加工が可能。コストも低い
  • 竹: 硬度があり、彫刻のコントラストが美しく出る
  • 合板: 入手しやすく安価。ただし接着剤層でカット品質にばらつきが出る場合がある

木材加工時の注意点

  • 含水率が高い木材は焦げやすく、仕上がりにムラが出ます。含水率8〜12%程度の乾燥材が理想的です
  • ヤニ(樹脂)が多い針葉樹は加工面がベタつきやすい傾向があります
  • カット断面に焦げ(バーンマーク)が残るため、やすりがけやマスキングテープの事前貼付で対処します
  • 適したレーザー: CO2レーザーまたはダイオードレーザー(10W以上推奨)

レーザーカッター アクリル加工の特徴と注意点

アクリルの種類による仕上がりの違い

レーザーカッター アクリル加工では、素材の製法によって仕上がりが大きく変わります。

  • キャストアクリル: レーザーとの相性が良く、カット断面が透明で美しい。彫刻では白く発色し、文字やロゴの視認性が高い
  • 押出アクリル: カット断面がやや白濁する。コストは低いが、仕上がり品質はキャストに劣る

アクリル板の厚さは2〜10mm程度がレーザーカットに適しており、一般的なCO2レーザー(40W)で厚さ10mm程度までカット可能です。

アクリル加工時の注意点

  • 加工時に可燃性ガスが発生するため、換気設備は必須です
  • 保護フィルムを付けたまま加工すると、表面の焦げ付きや汚れを防止できます
  • 加工速度が遅すぎると溶融して断面が荒れます。速度と出力の調整がポイントです
  • 適したレーザー: CO2レーザーが最適です。ダイオードレーザーでは薄手の彫刻に限定されます

レーザーカッター 金属加工の特徴と注意点

加工可能な金属の種類

レーザーカッター 金属加工は、主にファイバーレーザー(赤外線レーザー)で行います。

  • ステンレス: マーキング・彫刻に対応。銘板やアクセサリーに使用される
  • アルミニウム: 反射率が高いため出力調整が重要。陽極酸化処理済みが加工しやすい
  • チタン: 高硬度だがファイバーレーザーで精密な彫刻が可能
  • 真鍮・銅: 熱伝導率が高く、出力を高めに設定する必要がある

金属加工時の注意点

  • 家庭用のCO2レーザーやダイオードレーザーでは金属の切断はできません。金属へのマーキングにはファイバーレーザーまたは赤外線レーザー搭載モデルが必要です
  • 反射率の高い素材(銅・アルミなど)はレーザー光の反射で機器を損傷するリスクがあります
  • 金属切断には産業用の高出力レーザーが必要で、家庭用では「彫刻・マーキング」が中心となります
  • 適したレーザー: ファイバーレーザー・赤外線レーザー

革(レザー)加工の特徴と注意点

革素材の適性

  • 本革(牛革・豚革など): レーザー彫刻で美しい焼き色が入る。名入れやオリジナルグッズ制作に人気
  • ヌメ革: タンニンなめしのため、レーザーとの相性が特に良い。彫刻の発色がきれい
  • 合成皮革(PUレザー): 加工可能だが、素材によっては有害ガスが発生する場合がある
  • PVC(塩化ビニル)レザー: 加工時に塩素系有害ガスが発生するため、レーザー加工は厳禁

革加工時の注意点

  • PVC素材は絶対に加工しないでください。塩素ガスが発生し、人体や機器の光学部品を腐食させます
  • 本革は厚みで必要出力が変わります。1〜2mmの薄革なら10W程度のダイオードレーザーでもカット可能です
  • 加工時のにおいが強いため、十分な換気を確保してください
  • 適したレーザー: CO2レーザーまたはダイオードレーザー

その他の素材と加工対応一覧表

上記の主要4素材以外にも、レーザーカッターで加工できる素材は多くあります。

  • 紙・段ボール: 低出力・高速度で精密カットが可能。ペーパークラフトや招待状に活用される
  • 布・デニム: カットではほつれが出にくく、縫製前の裁断に適している。化学繊維は溶融に注意
  • ガラス・石材: カットはできないがCO2レーザーでの表面彫刻に対応
  • コルク: カット・彫刻ともに可能。コースターや装飾品に活用される
素材 カット 彫刻 適したレーザー 加工難易度
木材(バスウッド・MDF) CO2 / ダイオード 低(初心者向け)
アクリル(キャスト) CO2 低〜中
革(本革・ヌメ革) CO2 / ダイオード
金属(ステンレス等) 不可(産業用は可) ファイバー / IR
紙・段ボール CO2 / ダイオード
布・デニム CO2
ガラス 不可 CO2 中〜高
石材 不可 CO2
コルク CO2 / ダイオード

この一覧を参考に、目的に合った素材とレーザーの組み合わせを選んでください。

レーザーカッターの素材選びでよくある質問

Q1. 加工してはいけない素材はありますか?

以下の素材はレーザー加工が禁止、または推奨されません。

  • PVC(塩化ビニル): 加工時に有毒な塩素ガスが発生し、人体や機器に深刻なダメージを与える
  • ポリカーボネート: 加工時に変色・溶融し、有害ガスが出る
  • ABS樹脂: シアン化水素が発生する可能性がある
  • テフロン(PTFE): フッ素系有害ガスが発生する

素材の安全データシート(SDS)で対応可否を事前に確認することが大切です。

Q2. 初心者におすすめの素材は何ですか?

初心者には、加工難易度が低く入手しやすい以下の素材がおすすめです。

  • バスウッド合板(3mm厚): 安価で加工しやすい。練習用に最適
  • MDF(3mm厚): 均一な材質でカット・彫刻の練習に向いている
  • キャストアクリル(3mm厚): 断面が美しく、完成品のクオリティが高い

Q3. 家庭用レーザーカッターで対応できる素材の範囲は?

家庭用のダイオードレーザーモデルは、木材・革・紙・布・コルクなどの有機素材が中心となります。金属への彫刻も行いたい場合は、赤外線レーザーやファイバーレーザー搭載モデルを選ぶ必要があります。たとえばLaserPeckerのLP4はデュアルレーザー構成で木材やアクリルから金属まで300種以上の素材に対応しています。LP5はファイバーレーザー搭載で99%の素材に対応可能とされ、素材の幅広さを重視するユーザーに注目されています。

 

まとめ|レーザーカッターの素材は目的に合わせて選ぶ

レーザーカッターで加工できる素材は非常に幅広いです。木材やアクリルは初心者でも扱いやすく、革は名入れに、金属は彫刻やマーキングに活用できます。一方でPVCなど加工禁止素材もあるため、安全面の確認は欠かせません。

素材選びのポイントは以下の3つです。

  • 加工目的(カットか彫刻か)に合った素材を選ぶ
  • 素材に適したレーザー方式の機種を使用する
  • 安全データシートで有害ガスの発生有無を確認する

本記事の一覧表を参考に、目的に合った素材から加工を始めてみてください。

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